


このページの目次
シルク100%ネクタイの洗濯はおすすめしない

結論から言うと、シルク100%のネクタイを自宅で洗濯することはおすすめできません。雨に濡れただけでシルク特有のツヤ感、光沢が戻らなくなり、シワになってしまうこともあります。
また「シルクネクタイ」として販売されているものでも、よくよく見ると「シルク混」としてメイン素材のシルクを30~50%程度使用している場合もあります。こちらであれば、「洗濯できる」とまでは言いませんが、何よりシルク100%ネクタイと価格を比較しても1/3~1/5程度とダメージは少ないはずです。心配な場合は目的のシルクネクタイの前にそちらで試して存分に失敗してみて下さい。その難しさが身にしみて分かるはずです。
シルク100%ネクタイを洗濯する前に
まずはじめに、自宅でシルク100%ネクタイを洗濯する上で絶対にやってはいけないことを押さえておきましょう。
- 洗濯機では洗わない
洗濯ネットに入れようがドライコースだろうが不可。表面が擦れてシワになるだけでなく、中の芯地が崩れどうにもならなくなります。 - 三大禁止事項「揉む・叩く・絞る」
手洗いにおいても「揉む」「叩く」は厳禁。手洗い後の脱水「絞る」という行為もシルクを傷つける原因です。 - 水に浸ける時間はできるだけ短く
「丁寧に」とは言いいましたが、「時間をかける」とは言っていません。シルクは水に弱い素材ですので、水に浸かっている時間は極力短くする必要があります。
シルクに限らず、ネクタイは私たちが思っている以上に繊細なものです。洗濯によって「芯地」がずれると、縦糸・横糸の縫製を解いて芯を立て直し、また縫製、という作業が必要になります。
クリーニングに出すにしても、スーツ、スラックスを出す料金と同額程度を請求されます。それくらい神経質に扱わなければならないのがシルクであり、ネクタイの洗濯方法です。
シルク100%ネクタイの洗濯手順
①ネクタイを洗濯液に浸けて振り洗い
ネクタイを中性洗剤の洗濯液に浸け、ゆらゆらと馴染ませながら10~20回ほど水の中で揺らしてます。「洗う」という感覚とは少しかけ離れているかもしれませんが洗濯液の中で揺らす・泳がせるイメージです。
②水を入れ替えてすすぐ
振り洗いが終わったら綺麗な水に入れ替えて2~3回素早くすすぎを行います。
③タオルに挟んで水気をとる
水分を取るにはタオルドライが基本です。水を含んだネクタイは重みを増し、また水から取り出す際にも水圧がかかるため、できるだけ水平に動かして下さい。ネクタイをつまんだり縦に伸ばすと芯地が崩れゲームオーバーです。
④当て布をしてアイロン(中温)
上下当て布をした状態でふんわりとアイロンがけします。この行程が最も難しいため、相当なアイロンがけの腕前がなければ諦めるべきでしょう。ハンガーにかけて自然乾燥をするにも水分を含んだ状態だと確実に型くずれ・シワの原因になります。
