

このページの目次
泥汚れの特性を理解する

頑固な泥汚れは闇雲に洗おうとしてもかえって落ちにくくなる場合もあります。泥汚れの特性を十分理解し、正しいお手入れの方法を身につけましょう。
すぐに洗わなきゃ!実はそれNG行為です
ドロドロに汚れたものを見れば誰だってすぐに洗いたくなるもの。でもちょっと待った!その行為、かえって汚れが落ちにくくなってしまうかもしれません。
スニーカーの表面は繊維です。泥は水を含むことでより付着しやすくなりますので、その繊維の奥の奥までしみ込んでしまうというわけです。泥の性質上水を含んだ状態だと付着しやすく、乾けば付着しにくくなります。
つまり、泥汚れに対してまずしなければいけないことは、洗うことではなく乾かすことなのです。すでに奥まで入り込んだ汚れはかき出すことはできませんが、表面上の泥汚れに対しては効果抜群。洗う前のこの一手間が汚れの落ちやすさに大きく影響するのです。
泥汚れに衣類用の洗剤は通用しない?効果的なのは固形石鹸

「汚れなんて全部一緒。洗剤でゴシゴシ擦れば落ちるんでしょ?」「洗剤の量を増やせば落ちやすくなるよね?」なんて思ってるそこのあなた。それは大きな誤解です。
「汚れ」といっても様々なものがありますが、泥汚れは「不溶性汚れ」という分類になります。これは水にも溶けず、洗剤で浮かすこともできないとても厄介な汚れです。
つまり、ゴシゴシと物理的にかき出さなければ汚れは落ちてくれないのです。しかしただ闇雲に力いっぱいゴシゴシ擦ったからといって簡単に落ちてくれるほど泥汚れちゃんも甘くありません。
そこでこの汚れをかき出すのに効果的になってくるのが固形石鹸です。固形石鹸は浸透作用と分散作用が非常に強く、繊維の奥の奥にまでしみ込んで汚れを分散させてくれます。この状態で擦ることで泥汚れは見違えるほどかき出されていきます。
【手順】固形洗剤でスニーカーを洗おう!
泥汚れの特性は理解できたでしょうか?それらを踏まえ、ここでは綺麗にする方法を具体的に紹介していきます。
用意するものは固形石鹸、靴ブラシ(たわし)、歯ブラシだけです。
①泥を乾燥させる
まずは泥が完全に乾くまで干しましょう。
白っぽくパリパリになるころが乾燥時間の目安です。日光に当てて乾燥させてもいいですがなるべく避けて下さい。布製スニーカーの場合変色や変形につながります。また靴底などのゴム部のひび割れの原因にもなりますので注意してください。風通しの良い日陰に置いておくのがおすすめです。

②乾いた泥を落とす
大きな泥は、左右の靴底を合わせるように持ちパンパンと叩くと効果的に落とせます。勢いよくやりすぎると泥が顔に跳ね返ってくることもありますので注意してくださいね!
それでも落ちないものは靴ブラシで軽くこすると綺麗に落ちます。

③ぬるま湯に浸す
35~40℃のお湯に浸します。時間の目安は30分程度、靴全体に浸みこめばOKです。
熱すぎると色落ちの原因にもなるので注意しましょう。
④固形石鹸を付けて汚れを擦る
汚れに固形石鹸を塗るようにつけ、ブラシやたわしで泡立てながらゴシゴシ擦っていきましょう。ブラシ側に固形石鹸を塗り、汚れを擦ってもOKです。
細かいところは先ほど乾いた泥を落したときと同様に歯ブラシを使うとうまく落とせますよ。

⑤石鹸を洗い流す
ぬるま湯でしっかりと丁寧に石鹸を洗い流していきましょう。ここでしっかり洗い流さないと石鹸成分のぬめりが残りますし、色落ち、黄ばみの原因にもなってしまいます。
汚れが残っているようならもう一度「④」に沿って洗いましょう。
⑥干す
ここでも直射日光は避けて下さい。スニーカーの場合、風通しの良いところで陰干しするのがベストです。半日から一日かけじっくり乾かしましょう。
なるべく早く乾かしたい場合、スニーカーの中に新聞紙をくしゃくしゃにして入れておくとGood。新聞紙がスニーカーの中から水分を吸収してくれますし、型崩れ防止にも繋がるのでおすすめです。このとき新聞紙はこまめに変えるようにしましょう。
汚れには汚れにあった洗濯方法を

汚れにはその汚れにあった洗濯方法を選ぶことで効果的に綺麗にすることができます。その上スニーカーへのダメージも最小限に抑えることができますので、正しいお手入れをすることは長持ちの秘訣にもなります。
今回に限らず、正しい知識で正しいお手入れを行い効果的に洗濯していきましょう。