洋服やカーペットに付着した鼻血・血液汚れの落とし方

えりか
子どもの鼻血が私の洋服に付着してしまいました。外出中のことで時間が経ってしまったせいかなかなか落ちなくて困っています。やっぱり漂白するのが一番なのでしょうか?
かずみ店員
血液汚れは時間が経つと、普段通りのお洗濯では非常に落としにくくなってしまいます。そこで役立つのがセスキ炭酸ソーダ。洋服や絨毯、畳などにも使うことができます。

セスキ炭酸ソーダで一発解決!血液汚れを落とす方法

突然の鼻血や運動中の怪我によって服に血がついてしまった。また女性は、生理の際に服に血がついてしまったなど。衣服の血液汚れは案外多いものです。

血液汚れは時間が経つにつれどんどん落ちにくくなってしまいます。そのため、「スピード勝負」と言われることも多く、出来るだけ早い処置が重要です。血液汚れは「乾かない内に水と石鹸で揉み洗い」。これは主婦の中では常識ですね。

しかし分かっていても実生活の中で乾かしてしまった・手がつけられなかったということはよくあります。これによって赤茶色のシミが残ってしまった経験のある方も多いのではないでしょうか。また、漂白をしようにも色落ちが心配だったり血液汚れは悩みの種です。でもご安心を。そんな時間が経って落ちにくくなった血液汚れも、セスキ炭酸ソーダを使った通常のお洗濯前のひと手間で一発解決です!

用意するものは「セスキ炭酸ソーダ」そして大きめの「洗面器」。

ホームセンターやドラッグストア、100円ショップでも手に入れることができるセスキ炭酸ソーダ。別名「アルカリウォッシュ」とも呼ばれ、今話題の代物です。重曹に比べればまだまだ知名度が低いかもしれませんが、最近ではTV番組で取り上げられることも多く、その名前は次第に知れ渡っています。またこういった洗濯だけでなく、掃除の強い味方としても知られています。

まなつ
洗濯や掃除、いろいろなシーンに使えるので家庭に常備しておくのがおすすめね。1kgあたり500円程度とお財布にも優しいので、主婦にとってはキーアイテムと言っても過言ではないわ。

セスキ炭酸ソーダを使った血液汚れの落とし方

  1. 洗面器に水をためる
    浸け置きするため、衣服が完全に浸かる程度水を溜めます。血液は高温になるとでかえって落ちにくくなってしまうため、必ず「水」を使います。
  2. セスキ炭酸ソーダを水に溶かす
    分量は水1Lに対してセスキ炭酸ソーダを小さじ1杯程度入れます。
  3. 浸け置きする
    3時間から一晩程度浸けておきます。血液の赤い色が溶け出してくるため、色が気になるようでしたら適度にセスキ炭酸ソーダ水をつくりかえると良いでしょう。
  4. すすぎ
    水で軽くすすいで、あとはいつも通りのお洗濯をします。

ざっくりとまとめると、通常のお洗濯前にセスキ炭酸ソーダ水に浸けておくだけということです。難しいことは何一つありません。洗濯前のこのひと手間で、時間が経って落としにくくなっていたあの頑固な血液汚れも一発解決。是非セスキ炭酸ソーダのパワーを体感してみてください。

血液汚れが落としにくいのはタンパク質の変性が原因

普段のお洗濯ではなぜこんなにも血液汚れは落としにくいのでしょうか。なぜ、セスキ炭酸ソーダ水に浸け置きするだけで、そんな血液汚れをいとも簡単に落とすことができるようになるのでしょうか。

それを紐解く鍵は、血液の主成分が「タンパク質」であるということです。

タンパク質は時間の経過とともにその性質が変わる、変性を起こします。そのため、血液汚れは時間が経つことでどんどんと固まっていき、水に溶けにくくなっていくのです。衣服の繊維の奥の奥にまで固着してしまった水に溶けにくい汚れは、当然普段のお洗濯では洗い流しにくくなるというわけです。

またタンパク質は高温になることでも変性を起こします。浸け置きするときに、お湯でなく水を使う理由もこのためです。

まなつ
卵をイメージすると分かりやすいかもしれないわね。卵も主成分はタンパク質。生ではドロドロの卵も火を通すことで固まります。

セスキ炭酸ソーダはタンパク質を分解する作用がある

つまりこのタンパク質を分解することができれば、血液汚れは簡単に落とせるということになります。そこでセスキ炭酸ソーダの出番というわけです。セスキ炭酸ソーダは弱アルカリ性、タンパク質を分解する作用があるのです。

セスキ炭酸ソーダは汚れの根本であるタンパク質を分解しているだけですので、漂白剤とは違い当然色落ちの心配もありません。

えりか
なんだか科学の実験をしているみたい!汚れの根本を理解することでこんなにも落としやすくなるなんて驚きだわ。今まで嫌々だった頑固な汚れもなんだか楽しく洗濯できそうね。

番外編:マジックリン又はルックを使用した血液汚れの落とし方

ここからは少し頑固な血液汚れの落とし方を紹介します。セスキ炭酸ソーダを使った方法は軽微な汚れ、また衣類に優しい洗濯方法です。マジックリンを使った洗濯は例外ケースと覚えておいて下さい。

マジックリンには、お風呂用、トイレ用などがありますが 使用するのは、濃い緑色をした台所用・換気扇・レンジ回りの油汚れ用のものです。なおルック(換気扇、レンジ回り用)でも結構です。

血液が乾いていない状態

血液が付いた衣類を水に濡らします。そしてマジックリンをその部分に吹き付け軽く揉んでやるとすぐに落ちます。その後水洗いして下さい。水と石鹸より遙かに早く綺麗に落ちます。少し落ちにくい場合は、オキシドールか液体酸素系漂白剤を併用して軽くこすってみて下さい。

ウール製品や固形石鹸を使いたくない衣類に付いた部分的な血液を取る場合は、揉まずに下に乾いたタオル等を敷いて上から 下へトントンと叩き落とす感じで行います。揉んでしまうことでウールや繊細な生地が硬くなってしまうことがあります。

血液が乾いてしまった状態

まず例のごとく水に浸します。次にマジックリンを吹き付けしばらくそのままにしておきます。時間はその血液の状態で違いますが1時間位でいいと思います。これだけで十分落ちていますが、もう一度マジックリンを吹き付けて揉み洗いします。

落ちにくい場合は、先ほどと同じ様にオキシドールか液体酸素系漂白剤を併用してみて下さい。

血液が付着したまま何日も放置してしまった状態

古い衣類やクリーニング店に出しても落ちなかった血液汚れについて、つまり「最終手段」の解説です。これで落ちなければ何をやっても落ちません。その名も「アイロン裏返し」。個人のクリーニング業者さんだと裏技的に行っていることが多い方法です。

用意するもの

  • 家庭用アイロン又は和裁用の電気ゴテ
  • アイロンを固定する物
  • オキシドール又は液体酸素系漂白剤
  • 使い古しの歯ブラシ又はズックブラシ
  • 水とマジックリン

具体的な手順

  1. アイロン又は、電気ゴテの設定温度を約100度~110度にしてそれを裏返し(アイロンの表面が見える状態)、それが安定するように固定します。
    アイロンの温度設定は、各アイロンによって異なりますが、通常「低=120度」「中=160度」「高=200度」です。それを目安にあまり上げすぎないように注意して下さい。
  2. アイロンが設定温度に達したら、血液が付着した衣類を水で濡らしそれをアイロン面に置きます。その部分にマジックリンをかけ、1~2分放置。徐々に血液が溶けだしますのでそれをブラシで擦ります。
  3. 様子を見ながらマジックリン→ブラシで擦る→マジックリン…を繰り返します。
  4. どうしても落ちない血液汚れはオキシドールか液体酸素系漂白剤をかけながら擦ります。
    オキシドールは漂白剤ですから、この代わりに花王のワイドハイター、ライオンのブライト、プレケアでも構いません。全て過酸化水素を薄めたものです。
かずみ店員
この方法は誰の目から見ても「危険」な方法ですが、かなり古い、1年以上経った血液汚れも落とせます。これで落ちないものは家庭ではあきらめましょう。
色物は基本的に色落ちします。この方法によればある程度薄くなるという覚悟が必要です。色がさめて困るようようでしたらやめておきましょう。
アイロンを使いますのでその場を絶対に離れないようにし、作業が終わったらすぐに電源を切りましょう。火事など起こさぬよう充分気を付けて下さい。

何度も申しますが血液は、「最初」が肝心です。アイロンを使用した取り方までいかないようにすることが大切です。ただこの方法であれば古い赤ワインや、コーヒー、お茶などのシミもほとんど落ちますので覚えておいて損は無いでしょう。

全体的に洋服や衣類が血液まみれになってしまった状態

考えたくはありませんが、不意の事故などで全体的に血液が衣類に付いてしまった場合の取り方を解説します。こういった状態の場合、アイロンを使った方法では危険度の方が高まるため、古すぎる物やクリーニングに出してそのまま戻ってきた物は諦めて下さい。

  1. 洗濯機の中か浴槽内に血まみれの衣類を入れよく水に浸します。
  2. マジックリンを血液にたっぷりかけます。容量などは気にせずボトボト投入して下さい。
  3. 少し時間を置いておくとほとんど溶けていると思います。血液の浸透が深い箇所は、もう一度マジックリンをかけて揉んでやると落ちるはずです。
  4. 後はその衣類に合った通常の洗濯をして下さい。

どうしてマジックリンが血液汚れに有効なの?

最後に私がどうして血液取りにマジックリンが良いというのを見つけたかお話します。

クリーニング店には、色々な衣類のクリーニング依頼がきます。その中に車屋さんの作業服があります。やはり仕事柄油汚れが多いのですが、それを水洗い(正確には、お湯洗い)で落とすのは結構大変なのです。様々な洗剤を試しましたが今ひとつスッキリしない。そんなとき、工場内の清掃用にいつも使っているマジックリンが目に留まりました。

油汚れは確かに良く落としていましたので、もしかして…?と半信半疑で洗う前に吹き付けブラシで前処理して洗ってみると、なんとなんと結構落ちているではありませんか!それ以降「頑固な汚れ=マジックリン」というイメージが私の中で固まり、血液汚れについてもそれを利用するようになったのです。

血液は「タンパク質」であることを解説しましたが、実はマジックリンの成分中にプロテアーゼというタンパク質分解酵素が入っているのです。理屈のところを理解したのは大分あとになってからですが、今では業務用の酵素代わりにあれこれとマジックリンを活躍させてもらっています。

ただこのマジックリンは結構濃いというか濃縮されていますので、用途別に薄めて使用することをおすすめします。私の場合は、通常3~4倍に水で薄めて使用しています。またマジックリンは業務用に4.5リットルで1,500円~のものもホームセンターで目にしました。セスキ炭酸ソーダでもよいですが、洗剤を統一しておきたい方は手元においておくと良いでしょう。

超番外編:大根おろしを使用した血液汚れの落とし方

大根おろしをガーゼに包みとんとんと根気よく叩くことでも血液汚れは落とせます。大根に含まれているジアスターゼというこれまたタンパク質分解酵素の働きが血液汚れに効いています。

かずみ店員
もちろんクリーニング店のシミ抜き・血液汚れを落とすために大根おろしは使われていませんよ。わざわざ大根おろしを使って落とす方は少ないかもしれませんが、ご参考までに。

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