漂白剤はNG!洗濯後に色移りした洋服の落とし方

えりか
白黒のボーダーだから大丈夫だと思って色物と一緒に洗ったら、白い部分だけ色移りしちゃったの。色移りしたところはどうやって洗えばいいのかしら?
まなつ
色移りしたらすぐクリーニングが基本よ。でも時間が無いなら漂白剤に浸けるしかないんじゃないかしら。
かずみ店員
漂白剤は使ってはいけません!白以外の部分の色が薄くなってしまいます。クリーニングが確実ですが、自宅で行う場合は手荒いが基本です。色物の染料はお湯で溶かされて落ちるので、漂白剤を使う必要はありません。

色移りをきれいに洗い落とす方法

カラーデニムやデニムシャツは染料が多く使われており、一緒に洗ったものにほぼ確実に色移りしてしまいます。白物だけでなく柄物にも色移りします。すぐに洗い落とせば間に合いますが、染料は時間が経つと染み込んで落としにくくなります。

衣類に使われている染料は熱に弱い性質があるため、お湯で洗うと溶かされてしまうのです。色物・柄物を洗うときは水温を30℃以下に設定し、仮に色移りしたときは逆に染料を落とすために40~50℃のお湯に浸けて洗い落とします。染料の性質を理解するとこのように応用できます。

最近では、洗剤に頼らずに汚れを落とす「お湯洗濯」ができる洗濯機も増えているため、こうしたトラブルが増えています。また基本的な「色移り」に対する理解として、どんな素材のどんな色のどんな繊維にどの程度付き、どれくらいの時間が経過しているか。これが分からなければ、落ちるものもどうアドバイスすべきかどうしょうもない物もあります。

家庭での落としかたの一例として 、色移りしたら出来るだけすぐその場で対処するようにして下さい。

基本的な色移り衣類の落とし方・手順

  1. 洗濯機にお湯(35度位)を半分ほどためます。熱すぎると洗濯機と衣類をいためますので気をつけて。
  2. その中に色移りしたときに使用した洗剤を適量入れ良く混ぜます。真っ白い衣類に限って言えば漂白剤をいれても構いません。
  3. よく混ざったのを確認して色移りしたものをいれて時折かき混ぜます。ソフト回転してもいいものは状態を確認しながら回してください。
  4. 大きめのバケツにいっぱいに水をくみ、酢をおちょこ2~3杯入れます。酢は色止めになりますし、クエン酸の働きによって雑菌の増殖を防ぐ効果もあります
  5. 色がとれたらしぼらずにそのままバケツへ移して、その間に洗濯機の洗剤をすて、新しく水をいっぱいに入れます。
  6. いっぱいになったらバケツの中に入れていたのを洗濯機に入れて、水を入れながらしっかりとすすいでください。 簡単な色移りだったら落ちると思いますが、それでだめならあきらめた方が良いかもしれません。
  7. 白物でしたらハイドロハイターを使った方が早いでしょう(後述)。
自宅で対処してはいけないもの
シルクやポリエステル素材はお湯に浸けると変形してしまう可能性があるので、色移りしたら自宅で処理をせず必ずクリーニングに依頼して下さい。

柄物に色移りした場合

  1. 中性洗剤を規定量の2~3倍の濃さでお湯に混ぜる
  2. そのお湯に色移りした衣類を浸ける
  3. 30分ほど浸けて色が落ちるの待つ
  4. 浸け終わったら水で洗剤液を洗いすすぐ

他の衣類から色移りしたときに用いる手順です。もし同じ衣類から色が移っているのであれば自宅で洗えないので、クリーニングに出してください。

液体洗剤・ジェルボールより粉末洗剤のほうが洗浄効果が高い

なるべく漂白剤に近い効果を求めるなら弱アルカリ性の粉末洗剤を使いましょう。漂白剤は色素を分解する効果が高いものを配合しているため、柄物だと色落ちする可能性があります。しかし粉末洗剤は界面活性剤など液体特有の成分を含んでいないため色落ちを防ぎながら、高い洗浄効果が期待できます。

白物に色移りした場合

白物も柄物と同じ手順で洗います。それでも落ちない場合は水に薄めた漂白剤に30分浸けます。ハイドロハイターがおすすめです。その後水ですすいで漂白液を落とします。

白物は柄物より色が広範囲に移りやすいため、念入りに漂白剤を使いましょう。

漂白剤の種類について

  • 塩素系漂白剤
    アルカリ性の漂白剤で漂白力が最も高い。ただ生地を傷める可能性も高く、ポリエステルやナイロンなどの化学繊維に使う。
  • 酸素系漂白剤
    弱アルカリ性や弱酸性のものが多く、綿やウールなどにも対応。漂白力は塩素系に比べて劣るが、薄い色移りなら落とせる。
  • 還元型漂白剤
    弱アルカリ性で漂白剤の中では漂白力は低いが衣類に使われているほとんどの素材に対応。衣類をなるべく傷つけずに色移りを落とすなら、まず還元型から使ってみることをおすすめ。

ハイドロハイターについて

水道水の質というのは、日本全国均一と考えられている方が結構多いようですが、実際はその地域によって全然違います。カルキ臭もその度合いは、様々で鉄分の含有量も様々なのです。鉄分の含有量の多い少ないは、目視ではなかなかわかりません。

その地域の水に鉄分が多く含まれているかいないかは、白い肌着の黄ばみ具合で結構わかるものです。毎日キチンと洗濯しているのに白い肌着が短期間で黄ばんでくる(洗濯をこまめにせず、人の垢や脂肪の黄ばみがついたのは別です)、この原因は、水道水に鉄分が多く含まれていてその粒子が少しずつ繊維についてくるからです。

この黄ばみに効果てきめんなのが市販の『ハイドロハイター』。ハイターかワイドハイターなら知っているけど、ハイドロハイターなんて聞いたことが無いといわれる方のほうが多いと思います。

これは、ハイドロサルファイトという名前の『還元型漂白剤』です。一般に良く知られているハイター(塩素系)ワイドハイター(酸素系)は、酸化型漂白剤で、相手の物質が酸素と結合したり、水素を失わせる手助けをするもので、還元型漂白剤は、相手の物質の酸素を奪ったり、水素との結合の手助けをするものです。

ハイドロハイター使い方とその注意をあげると

  1. 鉄分による黄ばみの除去
  2. 塩素系漂白での黄変の復元
  3. 赤土のシミ汚れの除去
  4. ウール、シルク繊維の漂白(難しいので家庭では、されないほうがいいと思います。)
  5. 家庭洗濯での色移りの除去などに使用

※色物を脱色しますので、ハイドロハイターは白物専用です。
※150gで250円程度と安価。スーパーやホームセンターで売っています。

一度洗って色移りが落ちなかったらクリーニング

色移りを落とすためには長時間浸けおきすることになります。そのため何度も行っていると、どんな生地でも傷んでしまいます。

上記の方法で一度洗って色移りが落ちなかったらすぐクリーニングに出し、色移りしないように柄物・色物・白物を分けるだけでなく、洗濯機の水温にも気をつけてください。水温が上がると洗浄効果が上がる分、染料の落ちる可能性も高くなります。

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